そんなに保育園見学って大切?

私は、最近まで認可保育園の園長を務めていました。
保育園の現場で働いている時には書けなかった、
正直なところをお話にあげています。
残念ながら、入園後に後悔している保護者は思っているより多いです。
特に認可保育園は指定で選べませんので、見学をしても確約される訳ではありません。
通勤の関係上で、仕方のない希望順にもなるでしょう。
ただ、「事前に見抜いておけば…」と感じ、転園や引っ越しを視野に入れてしまう家庭もあります。「保育園」が、人生の大きな分岐点になる事を、もっと多くの保護者に知ってもらいたいと思っています。
保育園見学で見るべき5つのポイント
- 園長・主任の対応で園の雰囲気が分かる
- 看護師、栄養士がいるかいないかの重要性
- 保育士の人数、正規職員の数
- 保育士の年齢層で変わる雰囲気
- タイミーを利用しているかどうか
では、各項目を解説してまいります。
解説

園長・主任の対応で園の雰囲気が分かる
緊張の電話予約をして、初めてコンタクトを取るのが園長である場合が多いです。
あるいは、主任や事務の職員である事も多いです。ここでの第一印象はとても大切で、間違いありません。
「電話では感じ悪かったけど、来てみたら案外いい保育園だった」なんて事は、私の経験上ですが、そこまで多くありません。何かしらの課題がある兆候だと思っております。
保育園では意外と1日に多くの電話がなっております。
在園児の保護者からの連絡もあれば、本社運営からの電話、業者からの電話、近隣の保育園からの電話、役所からの電話など様々。
皆さんの電話番号なんて分かりませんので、営業モードなんてものはなく、
素の状態で「○○保育園です」と出ることがほとんどです。
・忙しさを見せ、ぶっきらぼうな声を出す園長。
・事務所に誰もいないのか、保育中の保育士が電話に出る。
・誰に取り次いで良いのか分からず、なんだか手際が悪い。
ここで、「うん?」と思ったら要チェックです。危険サインの可能性があります。
認可保育園では1年間で100組以上、いや更に多くの保育園見学を受ける事がほとんどです。
「見学予約」なんて、こなれているからこそ、油断している事が多いです。
加えて、「これから入園してくる可能性のある方を大事にしているか」の意識の有無は、入園後の保護者対応満足度と、密接に関係があると私は感じています。
また主任がいるかどうかも重要です。
園長が不在な事が多い、保育に入っている園は意外と多く、園長代理の職員がしっかりいるかどうか。
これは安定性を見定める意味でとても重要です。
「園長がいなくて分かりません」ではなく、こちらの希望日や入園希望日をしっかりヒアリングしてくれた上で、「明日、またこちらからお電話させていただきますね」と、対応できるかどうかで、園の体制が整っているか分かります。
(急な受診対応など、保育園も日々動いていますから、あまり厳しい事ばかり言いたくないですが…)

看護師、栄養士がいるかいないかの重要性
見学中に、意外と皆さん確認しないのが、「看護師」と「栄養士」です。
園長だった私は、この2つのポジションについてとても重要視していました。
保育士は、2つの専門性をカバーできません。
なのに、いなくても保育園は運営できます。
(いなかったら自治体からの補助金が入ってこないだけなんです)
保育士の資格を取得する為に、学校でも詳しく習うわけではありませんし、
働き始めた後1年に1回研修を受けた程度ではプロには敵いません。
結論申しますと、
「受診の判断をしたり、傷を見て応急処置をしたり、感染症の知見がある」看護師は、大切なお子様を預けている保護者から見ても心強い。
「離乳食の進め方、食育について考える」栄養士も、食事に悩む保護者の相談相手になり心強い。
(決して調理師の人と優劣をつけている訳ではありませんが。)
ただし、その看護師・栄養士にも子育て経験があって、皆さん保護者に寄り添ってくれる職員であることも必要です。
頭ごなしに、「受診してください」「休んでください」と言う看護師もいましたし、
「忙しいけど頑張って食べさせなきゃ」「根気が足りないわ」と昭和気質な栄養士もいました。
そうなると保護者は萎縮してしまいます。寄り添ってくれる2つのポジションがとても大切なのです。

保育士の人数、正規職員の数
“保育士不足”がニュースでも叫ばれてますから、保育園見学前に調べてくるチェックポイントの1つとして、知っている保護者が多いように感じます。「配置基準は満たしているんですか?」とストレートに質問してくる保護者もいるくらいです(笑)
0歳 3人に対して1人…、など各年齢で配置基準は決まっていますが、
そこを満たしていない保育園は論外です、ほとんどありません。
そもそも、「保育士配置基準を満たしていたら潤った保育園か」といえば全然違うんです。
問題は、どのような運営をしているか。なんです。
また、非常勤職員がたくさんいても、問題解決にはなりません。
非常勤職員は、16:00や17:00で帰ってしまうママさん達が多いです。
保育園は、朝早い時間帯と夕方からの遅い時間が一番人手不足になるのです。
つまり、保育園見学をしているような日中は一日で一番人手がいる時間なのです。
そこで、「結構先生の数いるな」と思っても、要注意です。
(そもそも、見学対応できるほどには、その日は配置を満たしとく事が多いですし)
この問題は根深いので、また別で語ります。

保育士の年齢層で変わる雰囲気
人がいれば良いとも言えません。
私の理想は、定年間際の職員から新卒に見える職員まで、年齢層がバラけている保育園が良い。
と思っています。
若い園長、若い主任、悪いと言い切るつもりもありませんが、
元々は公立園で勤務していた私からすると、
「保育を語り始めるのが早すぎる」と最近の若い園長たちに思います。
(そもそも、出産経験や子育て経験がないけど園長やっている人も多くいますから。)
保育と育児は違います。これは自分で子育てをしていても感じることです。
保育士だから、わが子への教育が正しいかと言ったら違いますし上手でもありませんでした。
ただ、保護者の方への寄り添い方は大きく変わりました。
「独身時代に、保護者の方に偉そうな事を面談で言っていたな」
「今は考え方が変わったな」と昔を思い出して恥ずかしくなる事ばかりです。
「若い先生の方がパワフルで良い!」と感じる保護者の方もいると思いますが、
仕事から帰宅しても育児で休まる時間がないよね。と、
降園した後の保護者の苦労をイメージしてくれるのは、やはり子育て経験のある保育士だと思います。
5選にあげるほど、私は重要視していますね。

タイミーを利用しているかどうか
数年前から増えてきた「スキマバイト」ですが、保育園の業界でもあります。
しかも、分かりやすい事に「人手不足」が顕著な園を見分けられるほどです。
「人手不足で、16:00に早番の職員が帰れない。だから夕方に募集。」
「日中の散歩に出るには心もとない配置人数。だから日中に募集。」など。
タイミーがくるか来ないかで、その日の活動が変わってしまう。
「来てくれて助かったよ~」というタイミーの職員さんとの会話も多いです。
そんな自転車操業のような園に多いです。
園としても「日替わり」「高コスト」のタイミーを良いと思っておりません。
自園で雇えるまでの繋ぎとして利用するのがほとんどです。
ですが、常態化しているという事は、採用力が足りないのです。
人が集まらない園は、万年人手不足の傾向にあります。
あなたのお子さんが入園した後も続く可能性があります。要注意です。
まとめ
今日のチェックポイント
☑ 園長・主任の対応
☑ 看護師・栄養士がいるか
☑ 正規職員の割合
☑ 年齢層
☑ タイミー利用
今回紹介した5つは、見学中でも確認できるポイントばかりです。
もちろん、15〜30分の見学だけで園の全てを判断することはできません。
しかし、元園長として「この園は安心できそう」「少し気になる」と感じる場面は、意外とこうした小さな部分に表れます。
これから見学へ行く方は、ぜひ参考にしてみてください。
保育園の施設環境も見た方が良いです。
【元園長が教える】保育園見学で見るべきポイント6選|施設・環境チェック編

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